前回は食料自給率が下がった要因を述べたが、今回はそれをいかにして引きあげていくかを考えたい。
食の洋風化とともに、極端に消費量が減ったのはコメである。昭和37年に1300万トンあった生産量は平成19年度には871万トンまで減少し、減反政策により現在では耕作放棄地が38万ヘクタールと埼玉県の面積に匹敵するほど拡大している。
縄文時代より営々と続いてきた稲作文化はいつの時代も人々の命の糧となり、明治以降の人口の爆発的な増大にも、技術革新と品種改良、開田などによりコメを確保し、生活を守ってきた。その歴史の中で水田は稀にみる保水性をもった土壌と変化し、連作障害のない作物として日本人の主食の地位を確立し続けている。
逆にいえば保水性のある土壌であるため、水はけを必要とする畑には不向きである。減反によって余剰となった水田を転作畑として活用することは非常に難しく、食の洋風化のスピードに日本の農業が追いついていけなくなった大きな要因ともいえ、その結果が、現在の自給率の低さにつながっているともいえよう。
一方で、現代人の食生活は肉や卵、油脂類を使った料理が増えた結果、脂肪エネルギーを摂取する割合が増えて、肥満人口が増え、生活習慣病患者も増え続けている。
このように健康面の観点からも今一度、コメを中心とする日本型食生活を見直すことが必要と様ざまな方面から指摘されている。
また地元の農産物を消費することは、衰退しつつある地域の農業を活性化させることにもつながる。「地産地消」は食の安全・安心を確保するだけでなく、自給率の向上にも貢献する運動でもある。
政府は当面、食料自給率50%を目標としているが、達成のカギはこの日本型食生活の復権にあるといえよう。
メニュー別 |
供給熱量 |
脂質割合 |
食料自給率 |
|||||||
和 食 |
|
701Kcal |
20% |
70% |
||||||
洋 食 |
|
764Kcal |
41% |
17% |
資料:農水省クッキング自給率





