HOME > 食と安全 >選食力を身につけよう!(その21)-「活性酸素」の正体とその対策-  
選食力を身につけよう!(その21)-「活性酸素」の正体とその対策- 


NPO日本食育インストラクター・食育実践プランナー
広島市歯科医師会顧問
小松 昭紀

 

活性酸素はどうしてできる?

 多くの好気性生物は、生命維持に必要なエネルギーを得るために、細胞内のミトコンドリアで絶えず酸素を消費しています。これらの酸素の一部は、代謝過程で「活性酸素」と呼ばれる反応性が高い状態に変換されることがあります。通常、呼吸により取り込まれた酸素は、体内の代謝過程の中で、約2%が「活性酸素」になると言われています。体内で酸素を利用し代謝が行われる過程で活性酸素は自然に発生するもので、酸素を吸えば必然的にできるものなのです。人体では1日100ℓ以上の活性酸素が発生していると言われています。

 

活性酸素の種類と作用

 空気中にある酸素分子は、分子の状態でも電子の数が不足した不安定な状態なので、他の分子と結合して安定な状態になろうとしています。例えば、皮をむいたリンゴを放置しておくと、リンゴが茶色く変色します。また、金属もサビつきます。このように、酸素は他の物質にくっついて酸化する働きを持っているのです。
 酸素は水素と燃やすと爆発的に反応(還元)して水になりますが、呼吸により体内に取り込まれた酸素は、大半は水素と結合して水になりますが、中には素直に水にならないものも出てきます。生体内では酸素は段階的に少しずつ還元されて、電子1個を余分に取り込んで「スーパーオキシド」という物質になったり、さらに水素と余分に結合して「過酸化水素」になったり、さらには、過酸化水素が2つに分解された「ヒドロキシラジカル」という物質になったりします。これらの分子は「活性酸素」と呼ばれ、反応性が高く、酸素の1000倍もの酸化力があり、生体内物質を酸化させる力が非常に強い酸素です。「活性酸素」は一般的に以下の4種類とされています。
1. スーパーオキシド
2. ヒドロキシラジカル
3. 過酸化水素
4. 一重項酸素

 活性酸素は、酸素分子が不対電子を捕獲することによって、「スーパーオキシド」 → 「ヒドロキシラジカル」 → 「過酸化水素」という順に生成されます。スーパーオキシドは酸素分子から生成される最初の還元体で、他の活性酸素の前駆体でもあり、生体にとって重要な役割を持つ一酸化窒素と反応してその作用を消滅させます。
 活性酸素の中でも、ヒドロキシラジカルは極めて反応性が高いラジカルであり、活性酸素による多くの生体損傷は、これによるものとされています。ヒドロキシラジカルスーパーオキシドに比べて100倍の酸化力があり、核酸、脂質、たんぱく質と反応し、これらを酸化させます。つまり、4つの活性酸素の中で、断然悪玉なのがヒドロキシラジカルということです。
 過酸化水素の反応性はそれほど高くなく、生体温度では安定していますが金属イオンや光により容易に分解してヒドロキシラジカルを生成します。活性酸素は1日に細胞当たり約10億個発生し、これに対して生体の活性酸素消去能力(抗酸化機能)が働くものの活性酸素は細胞内のDNAを損傷し、平常の生活でもDNA損傷の数は細胞当たり1日数万から数10万個になりますが、このDNA損傷はすぐに修復されます。
私たちの体内で生じる活性酸素は生体に必要なためわざわざ作られる場合と、生体内反応の副反応で生じる場合とがあります。これらの活性酸素が副反応で過剰に作られると、生体分子を傷害し、肌のシミやシワといった老化現象から、動脈硬化やがんなど多くの生活習慣病を起こさせるため、その発生を予防することが注目されているのです。

 

活性酸素は体内で自然に発生し身体を守る働きもある!

 「活性酸素」は、悪者だというイメージが強いかも知れませんが、本来は身体に必要なものなのです。酸化力が強いということは殺菌作用も強いということですので、体内に入り込んだウイルスや細菌類を駆除してくれる役割を持っています。また、酵素の働きを促進する効果もあります。活性酸素があるからこそ、身体中の細胞は健康を維持することができているとも言えるのです。
 免疫機能の一部を担っている白血球は、体内に進入した細菌やウイルスを攻撃するための武器として「活性酸素」を作って利用しています。白血球は細菌やウイルスが侵入してくると捕獲(貪食)して感染から体を守ろうとしますが、貪食された細菌はまだ増殖しようとするため殺菌する必要が生じます。そこで、白血球(好中球)は酵素(NADPHオキシダーゼ)を使ってブドウ糖を原料とする還元剤(NADPH+H+)と酸素を反応させて活性酸素であるス-パーオキシドを作ります.このスーパーオキシドは、さらに反応して生じる次亜塩素酸となり細菌を殺します.この方法で白血球は有害な細菌の攻撃から私たちの生体組織を守ってくれているのです。また、日々体内で発生する「がん細胞」(約5000個)を攻撃し、破壊してくれています。
 このように活性酸素には、その強い攻撃力で体内に侵入したウイルスや細菌を退治するという大切な役割があります。ところが必要以上に増えてしまうと、健康な細胞まで酸化してしまうため、身体にさまざまな悪影響を及ぼすことになるのです。

 

活性酸素増加の原因、呼吸以外にも様々な要因で増える!

 活性酸素を発生させる原因は、呼吸だけではありません。紫外線、大気汚染、化学物質、電磁波、農薬など、様々な環境因子や偏った生活習慣が体内の活性酸素を増やすことが分かっています。現代のライフスタイルでは活性酸素にさらされずに過ごすことは難しく、私たちは日々、活性酸素のリスクと向き合って暮らしているといっても過言ではありません。
 私たちの回りにある以下のような原因により、活性酸素は必要以上に増加する傾向にあります。

<活性酸素は日常生活のあらゆる場面で生じます>
(生活習慣)
・食べた物をエネルギーに変えるとき
・ウイルスや細菌が体内に侵入したとき
・発がん性の飲食物
・食品添加物
・医薬品
・タバコ
・アルコール
・強いストレス(怒・不安・恐・驚など)
・激しい運動
・睡眠不足
(生活環境)
・大気汚染
・電磁波、放射線、X線、紫外線、宇宙線など
・化学物質、農薬など
・工場・車の排気ガス

 

活性酸素が及ぼす悪影響

 老化やガンなどの病気には、実は活性酸素による「酸化」という共通したメカニズムが関与していることが分かっています。さらに「アンチエイジング(坑老化)」の広まりから、この酸化を抑制する「抗酸化食品」への期待が高まっています。
 体に取り込まれた酸素の一部は、体内で活性酸素へと変化します。基本的にこの活性酸素は、感染防御や栄養代謝など、人間の生命維持に必要不可欠なものです。例えば、食物に付着している細菌を活性酸素が殺菌するために、人間が安全に食事を摂取することができるのです。
 しかしその一方で、活性酸素は化学的に不安定な物質であるため、細胞の脂質、たんぱく質、DNAや糖質などと反応して、自分自身の細胞にダメージを与えることがあるのです。これが“活性酸素による「酸化」”です。
 一方、人間には活性酸素の害を防御する「抗酸化作用」が備わっています。もともと体に備わっている抗酸化物質として、抗酸化酵素(カタラーゼやグルタチオンペルオキシダーゼなど)、たんぱく質(アルブミンやグロブリン)、尿酸などが挙げられます。
 また、体の外から食品として取り入れる抗酸化物質も、坑酸化システムにおいては重要です。例えば、ビタミンCビタミンEなどの抗酸化ビタミンがあり、これらの物質は活性酸素を直接消す能力を持っています。
 この活性酸素がヒトの体を酸化させる酸化力が、ヒトの体に備わっている抗酸化力を上回って両者のバランスが崩れると、酸化ストレスが生じると考えられています。この酸化ストレスは、血管や細胞に大きなダメージを与えることが知られています。しかし自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行するのです。

 酸化ストレスは、「酸化力」が「抗酸化力」を上回った状態をいいます。タバコや紫外線などの生活環境因子が酸化ストレスを増悪させます。
酸化ストレスは、肥満、過度の運動、ストレス、喫煙、紫外線、放射線、大気汚染などで引き起こされ、細胞に変化を与えることが分かっています。例えば、紫外線を浴びると皮膚に酸化ストレスが生じ、皮膚のコラーゲンを分解し、シワやタルミとなるのです。
それ故、酸化ストレスを引き起こす原因への暴露を極力減らすことが、様々な病気の予防やアンチエイジングの第一歩となるのです。
この酸化ストレスが体に及ぼす悪影響は多岐に亘り、高血圧、炎症、動脈硬化、シワタルミなどの老化現象、がん、アルツハイマー病などの脳神経疾患、喘息などの呼吸器疾患、白内障、心疾患、脂肪肝などの消化器疾患などなど、様々な病気の発生や増悪に中心的な役割を果たしていると考えられています。
< 老 化 >
同じ年齢でも若々しい人もいれば、老けて見える人もいます。人によって老化の度合いが違うのはなぜでしょうか。いかに“活性酸素の働きを抑え込む”かが老化のスピードをコントロールするカギと言われています。
私たちは、呼吸によって1日に500ℓ以上の酸素を体内に取り入れているといわれています。その酸素を使って食事で摂った栄養素を燃やし、エネルギーを作り出していますが、この過程で取り入れた酸素の約2%分が強い酸化作用を持つ活性酸素に変わるといわれています。
もともと活性酸素には、その強い攻撃力で体内に侵入したウイルスや細菌を退治するという大切な役割があります。ところが必要以上に増えてしまうと、健康な細胞まで酸化してしまうため、老化の引き金になるのです。
近年の老化に関する研究で、専門家の間では“老化することは酸化することと同じ”と言われるほど、“活性酸素は老化の元凶”とみなされ、活性酸素から身を守ることの重要性が指摘されています。
体内では活性酸素によって細胞が攻撃されると、細胞膜の脂質が酸化して、細胞が栄養と老廃物の出し入れをスムーズにできなくなり老朽化します。また、細胞の核の遺伝子が傷つけられて、細胞が変異したり、死滅したりします。さらに、活性酸素は血液中の悪玉と呼ばれるLDLコレステロールを酸化させ、動脈硬化を加速させて血管の老化を促進します。数年前に比べると何となく肌のツヤがなくなった。ちょっと走ると息が切れる。そんな小さな変化は病気ではありませんが、細胞の酸化が進んで体内が錆び付き始めた兆候かも知れません。このような変化に心当たりがあれば、活性酸素に負けない身体作りがますます必要になっているサインです。
細胞の外側を覆う細胞膜が活性酸素と結びつくことで変質し、細胞が老化します。結果として、細胞が構成する組織も老化し、機能が低下します。特に、運ばれてきた血中酸素を大量に使って活動する肝臓では、活性酸素が発生しやすいため、肝臓は活性酸素の影響を受けやすい臓器だと言われています。肝臓の老化による機能低下のために、疲れやすくなる、やる気がなくなるなどの症状がでることがあります。また、血中の悪玉コレステロール(LDL)と活性酸素が結びつくことで、結果として血管壁がダメージを受け、血管そのものも弾力を失い、硬く脆くなります(動脈硬化)。
一言で「老化」と言っても、具体的にはさまざまな現象があります。
  ・白髪が増える、髪が抜ける
  ・物忘れが多くなった
  ・肌のシミ・シワが増えた
  ・視力が弱くなった、目がかすんでくる
  ・歯や骨が弱くなった
  ・筋力が落ちてきた
  ・胃がもたれるようになった
  ・疲れやすくなった
  ・風邪をひきやすくなった

 

<活性酸素が関わる疾患>
血管系疾患:血液の老化、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中、脳梗塞
*動脈硬化は、コレステロールよりも活性酸素が原因といえるのです。血液中に進入した活性酸素は、肝臓から全身の細胞に運ばれるコレステロール(LDL)と結合して、悪玉コレステロールに変化します。すると、血液中の白血球成分であるマクロファージ(大食細胞)が悪玉コレステロールを食べて消去します。そのとき、マクロファージの食べる許容量を超えて悪玉コレステロールが増えると、マクロファージは死んでしまいます。そのマクロファージの残骸が血管壁にたまって血管内を狭くし、同時に血管を硬く脆くして動脈硬化を引き起こすのです。
*狭心症や心筋梗塞は、心臓の筋肉に血液を送る動脈(冠動脈)で動脈硬化が起こり、血管が狭まることで血流が悪くなったり、血流が完全に止まることにより、起こります。
*高血圧は、動脈硬化により血管が狭まり、血流がスムーズでなくなることで、血圧が上がり高血圧を起こすことになります。
*脳の血管で動脈硬化が起こり、血管が狭まることで、脳の血管障害が起こることがあります。脳の血管に血栓が詰まって、その結果、その先の脳組織が死んでしまうのが脳梗塞です。また、動脈硬化で脆くなった脳の血管が破れることで、脳出血くも膜下出血を起こすことがあります。
*SOD様作用食品の特徴の一つが、血管壁に付着して血管を細くする過酸化脂質の除去です。そのため、脳・心疾患の予防・治療に有効です。
内科系疾患:がん、糖尿病(白内障)、肝炎、腎炎、胃潰瘍、腸管潰瘍、性欲減退
*活性酸素が細胞膜にとどまらず、細胞内深くまで入り込んでDNAを攻撃すると、ダメージを受けた細胞ががん細胞に変質することがあります。血液のがんと呼ばれる白血病も同様です。
*がんの予防・治療には、天然SOD製剤が革命的な変化を起こすとされています。
*活性酸素によってダメージを受けることで、臓器が炎症を起こすことがあります。
*膵臓の機能低下によりインスリンの産出量が減ってしまったり、ブドウ糖を消費できない状態になるなど、血液中のブドウ糖の量が増え、糖尿病になることがあります。活性酸素が、膵臓で増えると、糖を細胞に取り込むインスリンの分泌が悪くなり血糖値が高くなって糖尿病を招きます。
皮膚科系疾患:アトピー性皮膚炎、シミ、ソバカス、シワ、肌荒れ
*皮膚の細胞が活性酸素のダメージを受けることで、シミやシワができるなど、肌の老化につながります。
*アトピー性皮膚炎の99%は、活性酸素の除去で治癒すると言われています。
特殊な疾患:膠原病、パーキンソン病、ベーチェット病、川崎病、関節リュウマチ、レイノー病、てんかん、アルツハイマー型認知症
その他:一般の炎症(花粉症、鼻炎)、冷え性、肩こり、便秘、疲労、二日酔い

 

活性酸素は体内のあらゆる場所にダメージを与えるため、これ以外にも多くの病気の原因となる可能性があります。また、さまざまな組織の機能が低下することにより、総合的に病気の状態が作り出されることもあります。現代人を悩ませる病気や症状の“90%に活性酸素が関わっている”と言われています。
現代社会では、私たちを取り巻く環境自体が、活性酸素を増加させる原因にもなっています。活性酸素を取り込まないように注意したり、積極的に抗酸化作用のある成分を取り入れたりと、一人ひとりが気をつける必要があります。


体に備わった“抗酸化力”は加齢とともに低下する!

 活性酸素の攻撃から身を守るために、私たちの身体には“抗酸化力”という防御システムが備わっています。その主役が、活性酸素から酸素を奪い取って攻撃力をなくす「抗酸化酵素」です。さらに、この抗酸化酵素の働きを助けているのが、食事などから摂り入れる「抗酸化成分」です。
 体内で活性酸素が発生しても、こうした坑酸化システムがいつもしっかりとしていれば、身体の酸化を防ぐことができます。つまり、細胞の“酸化と抗酸化力のバランス”がとれていれば、健康な身体を維持することができるのです。
 しかし、体内で作られる抗酸化酵素の量は加齢とともに減少します。その酵素の代表がSOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)で、毒性のあるスーパーオキサイドという活性酸素を無害化しますが、体内でSODを作る力それ自体は40歳前後から低下することが分かっています。それだけに、体外から抗酸化成分を補い、抗酸化力を高めておくことが重要です。活性酸素を減らす生活術を心掛けましょう。

 

抗酸化物質と酵素

 抗酸化物質には、ビタミンC、E、A、βーカロテン、グルタチオンなどがあります。活性酸素を除去する酵素には、上述のスーパーオキシドディムスターゼ、カタラーゼなどがあります。
 ビタミンEは、フリーラジカルを消失させることにより自らがビタミンEラジカルとなり、フリーラジカルによる脂質の連鎖的酸化を阻止します。発生したビタミンEラジカルは、ビタミンCなどの抗酸化物質によりビタミンEに再生されます。
 キサンチンオキシダーゼは、キサンチン1分子から、尿酸とスーパーオキシドをそれぞれ1分子生成します。キサンチンオキシダーゼ阻害剤(フェブキソスタット、トピロソスタット)は、活性酸素種の生成を減少させます。

 

活性酸素から身を守るための工夫

・抗酸化物質が体内で作られるように食事に気をつけましょう。
緑黄色野菜などに含まれるビタミンC、E、β-カロチンが脂質の酸化を防ぐといわれています。その他、お茶やワイン、大豆など抗酸化作用があると言われる食品もあります。偏りなくバランスよく食べることが大切です。
・風邪を引いたり病気になると免疫機能が働き活性酸素は増えます。
疲れやストレスをためない規則正しい生活をしましょう。
・活性酸素の発生源となるものをできるだけ避けましょう。
紫外線、タバコ、電磁波、ストレスほか、活性酸素を過剰に発生させる原因に近づかないことです。

 

活性酸素を必要以上に増加させないためには!

 活性酸素の発生を防ぐには、まず、活性酸素の原因となる食品の摂取を制限し、抗酸化力の優れた食品、例えば緑黄色野菜や発酵食品などを豊富に摂ることです。そして、活性酸素が発生しやすい肥満を防ぎ、善玉コレステロールを増やす、速歩歩きのような適度な運動を行うことが大切です。
● 坑酸化生活術1:生活習慣を見直す
 私たちの身体には、活性酸素から身を守るため、抗酸化酵素などによる防御システムが備わっています。ところが中高年になるにつれて防護力が弱まり、反対に活性酸素の働きが強まって、身体のあちこちに害(酸化)が及んできます。風邪を引きやすくなったり、肌荒れやシミが目立つ、疲れがとれないといった症状が見られたら要注意です。活性酸素を減らす生活術を心掛けましょう。
<活性酸素を減らすための生活習慣 → 外から有害物質を取り込まない>
・タバコはなるべく吸わない
タバコの煙には活性酸素や、その発生を助長する有害物質が数多く含まれています。血液中に入ると、動脈硬化の原因となる酸化LDLを作る原因ともなります。
・お酒を飲み過ぎない
肝臓がアルコールを分解するときにも、活性酸素が発生します。飲む量の多い人、アルコールに弱い人は、とくに注意が必要です。
・化学物質を含む食物をなるべく口にしない
・化粧品や洗剤などにも気を遣う
・紫外線を避ける
紫外線は、若々しい肉体をキープする上では大きな障害物となります。シミシワといった肌トラブルの原因となりますし、白内障や皮膚がんのような重大な病気を招く可能性もあるからです。
紫外線は波長の長い方からUV-A、UV-B、UV-Cに分類されますが、UV-Cは地表まで到達しませんので、一般的に紫外線と言ったときにはUV-AとUV-Bのことだと考えて差し支えありません。これらのうち、日焼けの原因となるのがUV-Bで、色素沈着の原因となるのがUV-Aです。
紫外線に当たると、皮膚細胞でも活性酸素が生成され、シミやシワの原因となります。男性でも外出時は帽子をかぶる、日光に長時間当たらないなどの紫外線対策が必要です。
紫外線を浴びると、身体を守るために活性酸素が発生します。特に、肌に直接浴びた場合には強力な活性酸素が生まれることも知られています。
(皮膚への影響)
皮膚で活性酸素が発生すると、皮膚の脂質が酸化します。すると、シミを生む温床となる過酸化脂質が作り出されます。また、コラーゲンや繊維組織なども酸化しますので、肌の瑞々しさが失われ、シワの元となります。特に、真夏の炎天下などで強烈な紫外線を浴びた場合には、発生する活性酸素も強力なものとなります。この場合は皮膚がんを発症する可能性も高まります。
(目への影響)
目に活性酸素が発生すると、眼球内の水晶体の成分が変化します。すると白内障を発症するリスクが高まります。結膜も傷つきますので、かゆみや痛みの原因にもなります。
(UVケアは活性酸素の発生量を減らす)
日頃からUVケアを心掛け、作られる活性酸素の量を減らすことが大切です。日焼け止め帽子や、日傘などを日常的に利用することで、活性酸素の害を未然に防ぐようにしましょう。
・薬の飲み過ぎにも注意
神経質になりすぎない範囲で行ってください。
・ストレスを溜めない
ストレスを受けると一時的に血液の流れが悪くなり、これが元に戻るときに活性酸素が発生します。これを繰り返すことで、酸化が促進されます。
ストレスを受けると、身体はそれに対抗しようとします。そこでストレスを緩和させてくれる副腎皮質ホルモンが分泌されるのですが、その際に一緒に活性酸素も作られてしまいます。
また、ストレスが溜まっているとビタミンCの消費量も増えます。ビタミンCにもストレスを和らげる効果があるためなのですが、実はビタミンCは抗酸化作用も強いため、体内から減ってしまうと活性酸素の勢力が強くなってしまいます。
・健康な身体の維持
私たちの身体には、活性酸素の発生を抑えたり、活性酸素によるダメージを軽減させたりする機能もあります。身体が不健康な状態だと、これらの機能もうまく働きません。睡眠・食事・運動などをうまく管理して、健康的な身体を維持することが必要です。
激しい運動をすると呼吸量が急増し、活性酸素の発生を促します。反対にウォーキングや水中歩行程度の軽めの運動は、抗酸化酵素の働きを高め、身体の酸化を抑えます。
●坑酸化生活術2:食生活を見直す(抗酸化成分を含む食品を摂る)
食べ物には、活性酸素の働きを抑える様々な抗酸化成分が含まれています。例えば、キウイやイチゴ、トマトなどに多く含まれるビタミンCや、ナッツ類、大豆などに多いビタミンE“若返りビタミン”ともいいます。ビタミンCやEには、細胞の酸化(老化)を防ぐ働きがあるからです。抗酸化成分には、他にも次のようなものがあります。
 赤ワインやブルーベリー、リンゴ、ココアなどのポリフェノール(ポリフェノールには多くの種類があり、カテキンフラボノイドなども、ポリフェノール類の一種)、緑茶のカテキン、ピーマンやニンジン、カボチャなど緑黄色野菜のβカロテン、トマトやスイカなどのリコペン、豆類やタマネギ、シソ、緑茶などのフラボノイド、ゴマのセサミノール、ニンニクやキャベツなどの含硫化合物、エビやカニの色素アスタキサンチンなど。
 抗酸化成分は、3大栄養素(たんぱく質・脂肪・炭水化物)以外の微量栄養素や色素に含まれること多いのです。私たちは食事のメニューとして、肉や魚などのメイン料理ばかり考えがちですが、実は添え物の野菜、香辛料、調味料、デザート、飲み物なども酸化の抑制に大きな役割を担っているのです。また、抗酸化成分は、“色の濃い植物性食品に多い”という特徴もあります。ただ、抗酸化成分は、どれか一つを食べれば済むというものではありません。“○○が体にいい”と聞くと、それだけを集中的に食べる人がいますが、そうした方法には限界があります。どんなに強力な抗酸化成分でも、それぞれの能力(性質や作用の仕方)に違いがあるため、力を合わせないと活性酸素には対抗できません。抗酸化成分を含む食品を数多く知っておき、毎日の食事の中でできるだけ多くの種類を摂ること・・・それが坑酸化食生活のポイントなのです。
 また、私たちの体内で酸化を防ぐ働きをする抗酸化酵素は、たんぱく質を栄養源としています。したがって、抗酸化酵素の働きを活発にするには、良質のたんぱく質を摂ることも大切です。
 ビタミンC・E、βカロテンやリコピン、ポリフェノールなどが、抗酸化成分としてよく知られています。いろいろな食材からいろいろな働きの成分を取り入れられるよう、バランスのよい食事を心掛けましょう。

 

毎日の食生活で、しっかりとした抗酸化力をつけましょう!

・いろいろな食品から幅広く
 体内の抗酸化力を高める抗酸化成分として、よく知られているのが、ビタミンC・Eの抗酸化ビタミンと、βカロテンやトマトのリコピンなどのカロテノイド、さらに植物に含まれる色素や苦味成分であるポリフェノールです。お茶のカテキン、ごまのリグナンなども、みなポリフェノールの一種です。
 これらの抗酸化成分には、それぞれ別々の役割と働きがあるため、日々いろいろな食品から抗酸化成分を摂取しましょう。野菜、果物、海藻、キノコ、豆類、種子やスパイス類など、偏らずに食べることが最も大切なポイントです。
・長期戦にも、短期決戦にも
抗酸化力を支える抗酸化成分の中には、体内で作られる抗酸化酵素をサポートし、その働きを長期的に持続させる力をもつものと、活性酸素が発生すると素早く反応し、ダイレクトに働き除去する、短期で発揮する力を持つものがあります。しっかりとした“抗酸化力”で身体を守るためには、その“両方を備えておく”ことが理想的です。
 一つの成分で両方の力に働きかけることができるのが、ゴマに含まれるゴマリグナンです。ゴマリグナンには、血液中の悪玉コレステロールの酸化を抑制して動脈硬化を予防する働きや、活性酸素が多く発生する肝臓の機能を増強する作用があることが、科学的にも実証されています。持続的に補給してあげることこそ、錆びにくい身体作りの秘訣ではないでしょうか。
・セサミンとビタミンEの相乗効果を!
ゴマリグナンには、上記のような様々な抗酸化作用があることが実証されていますが、単独の作用だけでなく、他の健康成分と一緒に摂ることで相乗効果を発揮する点も注目されています。
 例えば、ゴマリグナンの重要な構成成分であるセサミンと、抗酸化成分の代表ともいわれるビタミンEを同時に摂ると、“ビタミンEの効果がほぼ倍増”することが分かっています。セサミンとビタミンEを一緒に摂って、体内の抗酸化力をさらに後押ししましょう。

 

酸化ストレスを防ぐ「坑酸化食品」摂取のポイントとは!

 例えば、緑茶やブルーベリーなどに含まれるポリフェノールには抗酸化作用があり、酸化による障害を最小限にすることが広く知られています。特に「コエンザイムQ10」には強力な抗酸化作用があり、肌の若返り効果が認められるとの報告から、昨今のアンチエイジングブームの火付け役となりました。
 一方で、抗酸化食品のメリットについては賛否両論があり、抗酸化サプリメントの摂取が有益ではないという研究結果もみられます。例えば、16万人に及ぶサプリメントの健康への影響を調べた研究では、抗酸化物質として有名なビタミンA、ビタミンEを摂取すると、かえって死亡率が上昇したという報告もあります。
 酸化ストレスは活性酸素と抗酸化力とのバランスが崩れることから生じるものであり、このバランスがとれた状態を維持することが、健康管理の上では肝心になります。だからこそ、抗酸化成分を摂取する際は、この“バランス”を調整する役割があるのです。
 抗酸化食品には、酸化物質を直接抑制するだけでなく、体内の抗酸化力を強めることによる間接的な抗酸化作用も見込めます。また、そもそも食品の機能は薬剤と異なり多岐に亘るため、食品の摂取によって得られる恩恵も一様ではありません。それ故に、ヒトにおける食品機能成分の有効性を科学的に立証することは、そもそも困難なのです。
 重要なのは、「酸化」を防ぐことではなく、“酸化と抗酸化のバランスを保つ”ことです。そして「酸化ストレス」が持続的に起きないように、たんぱく質を十分に摂取することに加え、微量元素やビタミン、ポリフェノールなどの抗酸化物質を日々積極的に摂取することが、酸化ストレスの抑制に基づく病気の予防という観点で重要なのです。


▲このページの上部へ
tml>